1型糖尿病を発症し、即入院となった私は途方に暮れるしかなかった。
とにかく訳が分からない。
一番の気持ちは「なんで俺が?」であった。
母親もどうして良いのか分からない様子で、とりあえず看護師の言う通りに入院の手続きを
すませていた。
案内された部屋は4人部屋であった。
50代くらいのオジサンが3人、ニコニコしながらこちらを見ていた。
医師の説明によると、目安として30日間入院が必要であること。
血糖コントロールが正常になるまでは入院が必要であること。
これから一生インスリンの自己注射が必要であることが告げられた。
「自分で注射を打つ?」とは?
またまた途方にくれた。。。
とにかく自分の身体は何らかの理由でインスリンの分泌がなくなり、
血糖値が爆上がり状態らしい。
血糖値とは糖分だ。インスリンでエネルギーに変換されない空しき糖分たちは
尿から排出されるほかなかった。
入院後、最初のミッションは、1型糖尿病についての勉強であった。
絵本に似たモノを数冊わたされ、ビデオも10本以上みた。
なんとなく自分の置かれている状況が分かってきた。
次に自己注射のやり方。
消毒の仕方、打つ部位、廃棄物の処理の仕方まで。
1カ月以上にわたり、1型糖尿病のエキスパート訓練は続くのであった。
つづく。
コメント